〜起死回生!! イースター〔復活祭〕記念〜

 

日本野球、快挙!

  早春の冴え渡る陽射しが、どこまでも続くロッキー山脈の山肌と、それを包み込むように群生している森林とを橙色に染め上げ、一大屏風絵のように浮き立たせてくれる季節の到来。
  つい数週間前までは、月明かりでしか確認できなかった周りの山々も、この地方特有の厳しい冬との共存から解放され、久々に雄大なパノラマを提供してくれるようになった。あらゆるものを拒絶するかのような長くて過酷な季節があるからこそ、待ちわびた光の世界がさらに躍動して映るのだろう。
  こんな喜びの季節を象徴するかのような快挙があった。つい最近行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)である。
  日本チームの起死回生の見事な復活劇は多くの人々の目に素晴らしい優勝シーンを焼き付けてくれた。
その瞬間、観衆の大声援の中、マウンド付近には大きな歓喜の輪ができ、王監督を吸い込んでいった。イチローと監督が抱き合う、歓喜の噴出が監督を胴上げし始めた。
  一次、二次リーグで韓国の後塵を拝し、審判の誤審なども重なり、準決勝進出さえほとんど絶望的だった状況から見事に這い上がって獲得した優勝だった。実はWBC開催前も、不安材料が多かった。未知の大会、しかも、調整が難しい春先・・・。代表を辞退する選手もいた。でも、この不安材料を前にした王監督の泣き言を言わない意気込みは、春のすがすがしい風のように爽やかだった。「強いリーダーシップも強要しない。難しい状況からリーダーが育ち、チームが結束していくのを待った。」と。
  「起死回生」は、辞典によると、「死にかけていたものを生き返らせること」とあるが、我が家にもささやかながら、そのことばを思い起こさせてくれる「事件」があった。

■第一回オカメインコ脱走未遂編

  以前、我が家では「オカメインコ」という、まさに神様がご冗談で創造されたとしか言いようのない鳥を飼っていた。全体は黄色から白色で、両のほっぺには、鮮明なオレンジ色の「頬紅」がついており、自分の名前を口ずさむ。名前は「ロパカ」。もっぱら養育係りは娘。そのロパカ、慣れてくると、娘の肩にとまったり、手に乗ったりと、娘には断然なついてきた。だが 、息子や私には飛び掛ってきていた。お互いオスだから!? ・・・心で嫌な奴と思っていたが、男性陣にも愛嬌を振りまくようになってきて、全員の肩に飛び移っては、可愛い仕草をするので家族にはなくてはならない存在になっていた。
  あるとき、窓がほんの少し開けてあるのを見つけたロパカ。この家に何の不満があるのか知らないが、脱兎の如く目標に向かって羽ばたき、脱出を試みた。だが、ベランダに所狭しと並んでいる洗濯物のために未遂に終わってしまった。

■第二回脱走格闘編

  未遂により鳥かごに禁固一ヶ月の服役も終えた後、再び家の中で自由の身に。
「父さん、大変! 」 娘が血相変えて叫ぶ。買い物に行った妻の車が交差点の真ん中でエンストし、世の中の迷惑になってしまっているとの緊急連絡。パニックになっているであろう妻を想像するや、現場に急行する警官のごとく、ドアを蹴破るように外に出た。再び、娘の叫び声。
「こ、今度は何だぁ!」
「父さんの肩、肩、肩ぁ〜!」
  肩に私の視線が移るのと、ロパカが肩から飛び立つのとほとんど同時だった。
  太平洋に小エビを放ったような、どうしようもない思いで、大空に吸い込まれてゆく「彼」を目で追う。
  そのとき、「彼」の10倍はあるようなカラスが、『待ってました! 』または『ご馳走様! 』とでも叫んでいるように突進してきた。小姓ながらも大巨人相手にピーピー言いながら空中で戦っている。二呼吸もしないうちに小姓は下のほうにジグザグに飛びながら落下していった。子供たちに手分けして捜させた。長男が団地の3階の通路でパタパタと動いているが飛べないでいるところを発見した。その後、娘たちの真心込めた治療によってロパカは完治。しかし、妻の援護に遅れ、鳥をとり逃がした容疑者父は、暫くの間、肩身の狭い思いを余儀なくさせられたのだった。

■第三回放蕩オカメ戻る編

  この度の脱走は原因不明、私は今回は無実である。いつの間にか行方不明になって、娘は本当に落ち込んだ。食事時の祈りでも救出のことを私が祈り忘れるものなら、娘にきつく注意され、祈り直したものだった。行方不明から数週間後、行動力に長ける妻が「人相書き」を作成。絵画は苦手なはずだが、愛は芸を助けるのか、上出来だった。指名手配されたロパカは、ちゃんとしたところに逃走していた。同じような鳥を以前買っていた女の子の家で、鳥かごも、餌もすべてが備えてあった。そして連絡があり、無事、娘の手に引き渡された。
  あきらめかけていたもの、死んでしまったと思っていたものが守られ、戻ってきた奇跡に、我が家はまさに歓喜の大歓迎会を行った。

  もうすぐイースター(復活祭)。イースターとは、人間の罪の身代わりのために十字架にかかって死なれたイエス・キリストが、永遠の命と体を持って3日後に復活されたことを祝う日。
まさに、死んでいたような絶望的暗黒のマイナス状況から輝いてお釣りが出るくらいのプラス状況に変革されて新しくスタートすること。闇は光に打ち勝たない。この時期登場のイースター卵は、雛が卵の殻を打ち破って生まれてくることの象徴。
 皆さんの人生航路が、輝きに満ちた勝利の道となりますよう、心よりお祈り申し上げております。 ハッピー イースター

イースターの聖書の言葉
 「わたしは復活です。命です。わたしを信じるものは死んでも生きるのです。」   
(ヨハネの福音書11章25節)


 

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