所変われば、いろいろ変わる!」
 
 日本では、床屋に行くと、その平和な雰囲気に気分までサッパリとなったものである。会話をも楽しみ、移動は椅子が上下するだけでお殿様気分。「終わりました。」の店員さんの声に、思わず「苦しゅうない!ご苦労であった」とか何とか言葉が出てきそうになる。

 しかし、カナダで初めて遭遇した床屋は印象深かった。その時、外国の地で床屋に行くことに不安を覚えていた私は、だだをこねて、なかなか床屋に行かなかった。でもいいかげん乱心した殿様のような私の髪型に抗議し続けた妻が勝利する時が来た。あるモールの床屋の前に来るや、放り込まれてしまった。

 店員さんの「ハーイ」の声に、「どうもどうも」と床屋の椅子に乗っかる私。日本では鏡の方に固定なのに、グルンと椅子を回してくださる。私の目と鼻の先には、店先の長いすに座って、腕を組みつつ私を監視している妻の姿があった。その後もいろいろな方角に回されるが、その都度いろんな方々と視線が合う。いや、本当に落ち着かない。

 おまけに店員さん、「私は熱心なイスラム教徒です」と自己紹介。「ところで、あなたのお仕事は?」と私に質問される。しかも、首のところにカミソリを当てながらのご質問。私を牧師と知っての挑戦か、と思いたくなる。「牧師です」と私。一瞬カミソリの運動が止まる。沈黙。油汗。やはり、お客様は神様のような存在ですから、私には勝てません。お話の内容を急転回。最後は、お互い平和の使者の如き笑顔を交わしながら別れを告げました。

 それにしても、緊張で暑くなるわ、散髪で頭部が涼しくなるわの、何とも忙しい半日でした。

 先は長い。カナダの良いところをどんどん発見して楽しみたいと思う、今日此の頃です。

・・・クリスマスにふさわしい聖書の一言・・・

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」
(新約聖書 ヨハネ 3章 16節)
 
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