えっ!あなたポリスマン?!」
 
 約1年ぶりの日本帰国。名古屋は10月というのに真夏並みの暑さ。日課である早朝の1時間の散歩でも、カナダではめったにかいたことのない大汗。額から、腕から汗が流れ落ちて来る。今までなら何てことない事なのに、やけに感動!

 また、すれ違う犬同志が猛烈な吠え合戦。そこへいくと、カナダの紳士なワンちゃんたち、「Have a nice day!」とでもお互いに言いたげな表情ですれ違って行く。まさに所変われば何でも変わる。

 右側通行にも慣れてきて、ようやく交通ルールの基本もマスターしてきたあるうららかな日、素晴らしい快晴のもと、心地よいエンジンの音を後に残しつつ快適なドライブをエンジョイしていた。こちらの交通取締りの厳しさはいろんな人から聞いていただけに運転にはかなり慎重にならざるを得ない。そう言えば、昨日も数カ所でパトカーに止められていた車がいた。

 職業柄、もし「捕まった」ら、必ず職業を尋ねられ、「牧師です」では、反対に説教されそうだし、そうだ、「自由業です」にしよう。それならまんざらうそでもないし・・・、と牧師らしからぬことを考えながら走っていると、50mほど前方で赤系統の旗を左右に振っているガードマンが目に飛び込んだ。作業着の前面には蛍光塗料で×印が大きく描かれていた。南米系の日に焼けた笑顔で誘導している。

 『工事で右にいったん寄せるんだな、よっしゃ、協力、協力』と私は、彼の誘導するまま、右の路肩に寄せて愛車を停止させた。窓を開ける。彼が愛嬌たっぷりの笑顔で寄ってくる。『何と、愛想の良いガードマンなんだろう。

 ここは、こちらからご挨拶しなければ!!』と心の中で悟った私は、「Hi! How are you ?」と、負けないくらいの笑顔で先手を打つ。相手「Fine」と返答。そして、たぶん南米なまりの口調の早口で何か言いながら、車の前方を指差した。指のはるか先の方角には夕焼けに今やならんとする、素晴らしい光景があった。思わず、私は驚嘆して「Oh! Great! Great!」と言った。すぐに彼は、早口で何やら言うのだが、さっぱり判らない。

 でも何やら、おまえは何をしているんだ? というような質問に聞こえる。私は、「そうか、アイ アム ア ジャパニーズパスター、カルガリー アンド バンフ」と応えた。でも、また、同じような感じの質問(のように思えた)。私はまた「アイ アム ア ジャパニーズパスター、カルガリー アンド バンフ」と返事。

 相手はそこで首をすくめるしぐさで「バーィ」と、急に別れを告げた。思わず、私は「バーィ、ハブ ア グッド ディ!」と明るく返事をして別れを告げた。

 用事を済ませ数分後、帰り道に同じ道を通った。彼がまだ仕事をしていた。しかも四つ角の看板塔の陰にパトカーがあり、彼が先程、指差した数メートル先には、時間指定の30km制限の標識が確かに立っていた。

 しかも、私の目は、彼の腰に飛び道具らしきものがくっついているのをしっかりと目撃してしまった。「あなたは、もしかして、おまわりさん!!」とアクセル踏む足に震えを覚えながら家路へと急ぐ、初違反を英語力の無さでまぬがれてしまったToshiでした。

・・・参考になるはず!? 聖書のことば・・・
「あなたの目は前方を見つめ、あなたのまぶたはあなたの前をまっすぐに見よ。」
(箴言 4章25節)

 

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